前回に続き、フランク・ロイド・ライトにまつわるお話をもうひとつ。
「せっかくだったら若いスタッフ達が楽しめて勉強にもなる企画を立てよう!」
そんなBoss(林)のひとことから、今回の社内オリエンテーションの計画が始まりました。
これまでも北欧家具の展覧会や安藤忠雄展など、機会がある度にスタッフ皆で訪れるいわばエムズの遠足を行ってきました。勉強のためと堅苦しくならないように、林とレク隊長の野口が美味しいランチまで吟味して、いつも学べて楽しめる内容を計画してくれるのです。
今回は桃の花がほころび始めた3月の始めに、汐留で開催されていたフランク・ロイド・ライド展に皆で行ってきました。建築界では最も有名な巨匠の一人ですが実は色々と知らないことも多く、また今回の展覧会でエムズデザインの設計との共通点も沢山みつけることができました。
それもそのはず、林はプロフィールの好きな建築家にフランク・ロイド・ライトの名を挙げているほどです。
その共通点とは…
・自然に学ぶことが重要。それは形を真似るのではなく、自然の原理を読み取ること。
・子供たちの教育を大切に考え、女性が働きやすい世の中を一早く唱えた。
・建物だけではなく、家具や食器など世界観の全てをデザインすることが大切と考える。
・建物の水平ラインを強調するために、縦の繋ぎのラインを消すデザインなどを工夫。
・平面図だけでなくパースなどの図面の見せ方、その建物が建った時に実際にどう見えるかにまでこだわる。
・常に新しいことにチャレンジし、新しい工法や考え方を提唱。
などなど、ざっと挙げるだけでもこのような感じです。
ライトは日本の浮世絵に魅せられ、建物だけでなく見る人が立っている手前に植物を描いたり、大胆な崖を見上げる浮世絵の構図を真似たりしたそうです。その建物をどう美しく見せるのか、実際にどう建っていたら美しいのか、全ての世界観を考え、ゴールから考えて図面を描く、いつも林が皆に伝えていることです。
このような具体的なことだけでなく、私たちが日頃大切にしている考え方、林が繰り返し説く考え方そのものの共通点をたくさん見つけることができました。
スケッチや図面の美しさに感動し、その考え方に共感し、とても有意義な展覧会となりました。
それぞれの感動を胸に、ランチは遠くに海を眺めながら美味しい焼肉をみんなで頂き、午後は実際のライトの建築を体感しようとのことで、自由学園明日館へ。
私は先月からの近い訪問となりましたが、昼間の明日館はまた違った表情を見せてくれていました。
飴色に輝く教室の床やゆらゆらと波打ったガラスはどこかノスタルジックで、背の高いの窓から伸びた光の中に、かつての女学生たちで賑わう様子が映し出されるような気がしました。
ひと通り見学をした後は、食堂にて楽しみにしていたティータイム!
Bossはみんなの為にと、お茶と焼き菓子付きの見学チケットを選んでくれていました。
実は自由学園は食育をとても大切にしており、当時から子供たちが当番制で給食を作っていたそうで、
これは時代が変わった今でも続いているそうです。
そのような精神を象徴するように、この食堂が校舎の中心に設計されています。
こんな歴史的建築の中でお茶を飲めるなんて、なんて贅沢なのだろう…と感激しながら中に入ると、
すでにBossはお気に入りの椅子に座って、嬉しそうな満面の笑みでパウンドケーキを頬張っています。
辺りを見渡すと、皆それぞれ好きな場所を選んで、窓からお庭を眺めたり、ライトのデザインした照明に見入ったりと、思い思いに今日のフランク・ロイド・ライトな一日を振り返っているようでした。
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