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パラペットに使用する笠木の技術力

2020/04/10   Posted by:Miuto カテゴリー:miutoの設計日記,コダワリデザイン

今回はエムズデザインの技術力について、少し書いていこうと思います。
T様邸で使用するパラペットの笠木部分についてです。

いつも以上に細かい部分ですが、頑張って説明していきます。

 

 

 

IMG_4282

 

 

 

パラペットとは陸屋根の立ち上がりの部分で、そこには笠木をつけることで、

雨漏りなどを防ぐ役割をしています。
この笠木の質によって、雨漏りや内部の材の劣化に繋がるので、

家としてはあまり目立たない部分ですが、重役をになっている部分になります。

 

 

 

今回使用する笠木は、屋根やバルコニーなどを専門に行う業者から提案されたもので、

笠木の一部分を1/1の模型としてそのまま持って来てくれました。

エムズデザインが現場で打ち合わせをした内容を反映させてくれたモデルになっています。

 
IMG_4284

(実物大模型)

 

 

 

笠木をまじまじと見るのは僕も初めてで、

断面や細かい納まりなど実物で見るのは初めてでした。

笠木の作り方も昔と現在では、作り方が違い、

笠木の継手の部分は、折り返した板金を噛ませるように合わせて作るのですが、

このやり方ですと毛細管現象が起きてしまい、隙間から水が浸透して来てしまいます。

しかしこの間を噛み合わせるのではなく、

折り返した間にコーキングを打つことによって水を防ぎ、

万が一入ったとしても折り返した板金が壁となって浸透を防ぐ構造になっています。
この他にも笠置を乗せる前に防水シートを巻いてから乗っけるなど

雨漏りに関しての対策は、様々行っています。

 

 

 

IMG_4281

 

 

 

このような説明を聞いた後Bossは、熱収縮は大丈夫かと聞きました。

金属に限らず建築に使用される材は、熱膨張を起こすものが多いです。
Bossはこの収縮によって打ってあるコーキング材が剥がれてしまったり

動いてしまうことを懸念していました。

笠木が使用される部分は外部で日が当たる部分が多く、

夏になると熱を吸収し気温よりも暑くなります。

使うものがどこに使用されるか、

そこからどのような問題が出てくるかを予測して使うものを決めていく。

Bossはこのことを一瞬で考え導き出していました。

 

 

 

エムズデザインには、リフォームの依頼で現地を調査したときに、

雨漏りや劣化などによる問題を抱えた物件をいくつも見たことがあります。

経年劣化など仕方のない部分もありますが、Bossが考えていることは、

このような問題を出来るだけ避け、

より良い暮らしに繋げていくことなのだとミーティングを見て思いました。

 

 

 

気づくことはできませんでしたが、また一つ学びになりました。

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