皆様こんにちは。設計部の村角です。

 

 

今回は北欧の家モアナチュアの新築S様邸の、

階段のこだわりポイントについて書いていきたいと思います。
S様邸の階段は少し、不思議な形をしています。
写真をご覧ください。端の部分が少し浮いてるような..ちょっと不思議な感じです。

 

 

 

 

階段の側板をささらといい、段板を支える役割をしています。
ささらの形状にはいくつか種類はありますが、
今回S様邸では、ささらから段板が半分突き出ているような形をしています。
段板が完全に刺さっているのではなく、少しだけ出ているので
浮いているように見えるのです。

 

 

 

 

ささらの幅を大きくし、完全に段板を支えてしまう方法もありますが、
先程のように少しささらから段板を出すという工夫を加えることで
少し軽やかで、どこか繊細さを感じる美しい階段ができあがるのです。

 

 

 

 

デザイン的な工夫とともに、実はもう一つ秘密が..
設計チーフによると一般的な階段では、

壁に段板の形状が干渉してしまうので
壁のクロスの納まりが少しガタガタとします。

しかし、今回の階段では、段板が直接壁に当たらないので、
シンプルで美しい納まりに仕上げることができるのだそうです。

 

 

 

 

きっとお住まいの方も気づかないほど些細なところなのですが、

こういった細かい部分の　デザイン面も考えながら、

施工方法や仕上がりまで考え設計していくことで
登っていてなんとなく気持ちの良い、

本当の意味での美しい建築ができるのだと感じました。