珪藻土
2018/10/12 Posted by: カテゴリー:Genba Diary
現在フルリノベーション中の2×4(ツーバイフォー)のお家。
こちらでは寝室の珪藻土塗りの内装工事が進んでいます。
最近ではコップを置くコースターやバスマットなど、
雑貨屋さんでもよく目にするようになった珪藻土の小物たち。
実は珪藻土は建築では昔から内装の仕上げ材として多く使われてきました。
聞いた事はあるけど、そもそも珪藻土ってどんなもの?
とお思いになる方も多いかもしれません。
珪藻土とは、わかめや昆布と同じ藻類の一種である
珪藻の殻の化石が堆積し土化した物なのです。
珪藻の骨は多孔質という小さな穴が無数に開いている構造になっていて、
そのため高い調湿性能を発揮し、
湿気が多い時は余分な湿気を吸って、
乾燥してくると吐き出してと自然に湿度をコントロールしてくれるのです。
珪藻土の良さは調湿性能だけにとどまりません。
何といっても、その自然な陰影と質感でしょう。
珪藻土や漆喰などの塗り壁は、
ビニルクロスでは表現できない風格のようなものをお部屋にもたらします。
エムズデザインの本社にも内装に珪藻土が使われていて、
私たちもその良さは実感済み。
塗ったのはもう十数年前になりますが、
その頃から私たちは本物の素材を好んで使用してきました。
強く触るとぽろぽろしたりという弱点もありますが、
古くなっても美しい素材の力を今も感じます。
言葉で表すのは難しいのですが、
「何故かわからないけどこのお部屋の感じはしっくりしていて好きだな」
と感じられる方がとても多いのです。
今回のご主人様もそのお一人。
リビングと寝室は珪藻土にとご希望されました。
骨董品や美術品の眼識をお持ちで、
とても沢山の素敵な古美術品を収集されているこちらのお客様。
質感のある珪藻土のお部屋にそれらが飾られている様子をイメージしていると、
早く仕上がらないかなぁと今からワクワクしてしまいます。