映画のような
2020/08/01 Posted by: カテゴリー:Genba Diary
皆様、こんにちは。設計部の村角です。
今回は先日お引き渡しを終えた新築T様邸のカーテンについて、
お話ししていきたいと思います。
こちらのカーテンは、他のお客様のお家のカーテンと違い、
少し丈が長く、裾が床につくようにしています。
私は指示を受けながらそのカーテンを発注させて頂いたのですが、
発注先の業者さんに、
「カーテンの裾が床についてしまいますが、大丈夫でしょうか?」
と質問されました。
私も、不思議に思いyo-koさんに確認してみると、
「T様邸のカーテンは、スレスレではなく床につくくらいにして欲しい」
とのことだったので、少しドキドキしながら
私はまるで賭けをしたかように、そのまま発注をしました。
遂にカーテンが現場に納期される日。
私はハラハラしながら、何度も現場にいる皆さんに
「カーテンは大丈夫でしょうか?」
と確認の連絡をしてしまいました。
けれど、実際にカーテンを取り付けた写真を見た瞬間、その不安はすぐになくなり、
「なるほど、こうゆうことだったのか」と腑に落ちたのです。
取り付けられたゆとりのあるカーテンは、圧倒的な存在感を感じました。
T様邸は収納扉の代わりにカーテンを多用しているのですが、
どこを切り抜いても、まるで外国映画のワンシーンのよう。
重厚なドレスを着た女優さんが、しなやかに歩くときの、滑らかな布の動き。
それがT様邸で再現されているようでした。
BOSSや旦那様は、profumoのコンセプトの空間では、
暮らす方の所作までがシンプルで美しくになるとお話下さいました。
そしてそこにエレガンスが生まれると。
まさに、このゆったりとした曲線を描いて床に触れるカーテンも、
凛とした空気をつくりだし、そこを歩く人の所作を、
流れるように美しいものにしてくれると感じました。
設計をしていく上で、私はまだ表面的なデザイン性や機能面ばかりを重視しがちですが、
理想的な暮らし方のイメージを考えることの大切さを学ぶことができました。