小屋裏探検
2020/12/05 Posted by: カテゴリー:Genba Diary,miutoの設計日記
今回は、新規のご相談を頂いているお客様のお家の現地調査に
数名で行ってきました。
フルリノベーションのご計画ですが、
古い建物で詳しい図面が残っておらず、
建物の状態や間取りの確認と共に、
構造体の位置検討も必要でした。
構造を確かめるには幾つかの方法があります。
まずは構造図面での検討、
または点検口などからの目視による確認などが主なものです。
今回は屋根裏に通ずる押入れがあり、
その天井部分から小屋裏に登ることができました。
こちらの建物は大きな切妻屋根になっており、
小屋裏は人が立てるほどの十分な高さがありました。
小屋の作り自体は、棟上などで確認をしているので見慣れています。
しかし、今回は実際に築年数が経っている建物の確認です。
躯体のみの状態とは訳が違い、手元にある平面図を見ながら
推測できる寸法感覚で間取りと屋根裏の躯体を照らし合わせ、
後に図面にできるように写真、寸法などを取っていきます。
屋根裏の暗がりの中、梁、柱、束、筋交、をインプットし、
情報をその場でまとめる。
全体を確認できる分、情報量も多く、
足場の悪い中、家全体を2往復ほど確認をしました。
そこから事務所に戻り、
手掛かりとなる写真と図面を照らし合わせながら正解を導き出します。
これは家の核となる情報を見極めるための作業のようで、
なんとなく推理ををしているような気持ちになりました。
工事内容によっては、構造検討が必要のないものもありますが、
世の中には構造の確認もせずに
柱や梁などを抜いてしまうプランを出す会社などもあるそうです。
できる限り確実な情報と検討を行い、より安全に工事を進めていく。
そんな責任も感じられるような貴重な時間でした。
先輩が撮ってくれた僕の足元。