主人公

 

その陣に入る心構え

 
己の邪念を消し、心身を清めるべく、穏なる鼓動を持ち向かう。

 
足音にさえ気を使うこと、
 
しかしそれは幸なることと気づく。
 
開くはずのない扉に魔法をかけて、ふっ と押してみる。
 
すると、
 
張ってある糸が、するりと抜ける感触があった。
 
 
 
 
ニューヨーク、グランドセントラル駅の「アンティークキー」。
 
香るソープに描かれた花は「プルメリア」 花言葉は、気品。
 
青色の一番はオーガスタだと。
 
 
 
 
でも本当は、
 
そうではなくて、本当はあなたが主人公なのに、
 
向けられる鏡越しのライトの眩しさに目がくらんだ。
 
 
 

飾りのない話しに花が咲き、一通り腹を抱えて笑ってみたら、
 
すっと、ぼくの魂に舞い降りてきた何かを感じた。 
 
そうか、ここでは、
 
ここでは、ここに来る人が主人公なんだ。
 
 
 
 

ちょっと陽が長くなった三月の帰り道、
 
ぼくは日々の積み重なる行動の山に埋もれてしまっていた黄金色の輝きを見つけた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

140307

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

投稿者: hayashi 日時: パーマリンク

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