*忘れないために書かせてください。
いらない命などありはしないが、
どうして必要な物を奪うだろうか。
出来事には理由があると言うが、
なぜ絶える必要があるのだろうか。
いつも近くにいたわけでもなく、
支えてくれていたわけでもない、
酒豪の先輩にとってぼくは飲む相手にもならない、使えないヤツだったはず。
いつも思い出すのは、あの若き日の夏。
大滝詠一のA LONG VACATION を聴きながら、薄っぺらいビーチサンダルを履き、
南伊豆の民宿で、女の口説き方と、シャコタンの仕方を教えてもらった。
そんなアドバイスはその後すぐに、まったく役に立たないものだってのがわかったな。
でもおもしろかった。
悲しいです。
ぼくが作った曲を、すげーいいじゃんか!って何度も何度もカセットテープを巻き戻してくれたこと、
踏切が渡れないような車高の低い車で、遅刻しそうなぼくを送り届けてくれたこと、
おまえがそう思うなら、俺は応援するぜ、カッコつけて言ってくれたこと、
だけどこの言葉だけは、いつも忘れなかった。
「マーボーだけだよ、頑張ってるのは
他はみんな嘘っぱちだ、おまえだけは頑張ってる。」
しばらく逢っていなかったから、毎日の生活が変わるわけじゃない。
ときどき風に乗って届くくだらないうわさ話に、ぼくは笑いで返しておくだけ。
何かあれば携帯のアドレス帳で「コ」を呼び出すだけで、
すればいつ何どきでもこんなぼくを一瞬で感じてくれた。
それでも先輩がいなくなるのは、、、。
ぼくの数少ない大切な糸が、するりと抜けていくよう
ぼくを唯一認めてくれたぼくの大切な人
永遠に大切な先輩へ
ありがとうございました。
投稿者: 2016年7月13日|パーマリンク
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