2015年、
まだ高校生だった娘と二人、彼女が大好きなテイラーのライブに行った。
2024年、
娘のテイラー熱はもちろん消えることなく益々燃え上がり今日まで続き、更に大きくなったその想いと、更に歳も大きくなった娘と、更に更に大きく偉大になったテイラーを観に今回は家族で行くことができた。
前回のツアータイトルでもあるアルバム1989は、昔からのファンには少し受け入れづらい所もあったようだが、ぼくはとても気に入って、特にWelcome to New Yorkを爆音で聴けたのには、自分が1989に会社を立ち上げたこと、昔一人ニューヨークで過ごした日のこと、そして、これから大きく旅立つであろう娘の未来とが重なり、何故かウルッときた。
今回はこの曲こそやらなかったが、とても素晴らしいセットリストと舞台セットで、ぼくが今まで見てきたコンサートのトップと言っても良いのではないかと思うステージだった。
何しろ音が良かったのだ。
四人並びの席は2階の後ろの方だったけど、とにかくとんでもなく良い音で最初からビックリした。
ぼくは音楽も音響もマニアなのでライブというと、とにかくそこが気になるし、期待してしまう。
今回もかなりデカいディレイタワーがいい所に鎮座してくれているので、そりゃステージは少しは陰になるかもしれないけど、でも始まる前にそのあたりをチェックしておいたから、全然我慢できるし逆に期待!ワクワクボルテージもアップしていたよ。
三分前、ステージスクリーンでカウントダウンが始まると、隣の娘はもう固まり始めている。
そう、この日をずっと待ってきたんだ、、、素晴らしい時間の始まりだよ!
息子は雄叫び高らかに、
妻は両腕を振りまくり、
ぼくは入口でもらったLEDリストバンドの紐が外れて慌ててしばりつけて…
そうこうしているウチに、煌びやかでとんでもない大きさのステージが沢山のツアーメンバーでいっぱいになり、そしてダンサーやミュージシャン、そしてテイラーがドデカいスクリーンに、超美しい解像度で映し出されていく。スゴすぎる!
曲は今までのアルバムを一つ一つ紐解いていくように流れていく。
それは、テイラーがその一曲一曲を丁寧に創っていた時代の風景を見ているようだった。
このツアーで選ばれた曲は昔からのファンに向けての感謝のようにも思えたし、
「だけど私は今も昔も変わっていないよ、」と言っているようにも聴きとれた。
娘は万感の思いで両手を胸に抱きながらずっとそれを見つめ、時に目からキラリと小さな光りがこぼれ落ちていた。
子ども達が大きくなってきた今、こうして皆で一つのことを楽しむ事が極端に減ってきている。
ぼくも若かった頃、親と一緒に過ごすことを避けたいと思った時期もあったから、何となくそれを当てはめ思い出してみると、もちろん子ども達に強要はできないし、だからこそ大切な時間だなと反省を含め感じている。
今は食事の時間が合わなかったり、下手すりゃ、前回お顔を見たのはいつ?なんて日もあるんだから、こういった日は尊いと思う。
ライブ、音楽、食事、、、
もしかしたら、ぼくにとってライブ、音楽、食事とは、愛する人と一緒に過ごす唯一のエンターテインメントなのかもしれない。
帰り、皆大声で歌いまくって喉はカラカラ、踊りまくってお腹はペコペコ、
だったらと、ちょっと遅い時間だけどラーメンでも食べちゃう?なんて始まって、子ども達オススメのラーメン屋さんで、この日シメのエンターテインメント。
あの曲はさ…、なんて皆で振り返りながら美味しく食べて帰ってきましたよ。
次は何して遊ぼう?
またテイラーのライブには行きたいね!
家族で楽しめる時間、
それが得られる今、今までのお客さま、そして、
この人生をくれた神さまに心から感謝している。
*このblog記事は<エムズデザインニュースレター2024年 春至号 Vol.47>に掲載したものです。
投稿者: 2024年2月25日|パーマリンク
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